立教大学の法学部では、法学・政治学を基幹科目から最新分野まで、多種多様な授業が展開されています。 今回は、そんな立教大学の法学部に関する入試情報や就職情報、評判などを徹底的に解説していきます。 立教大学の法学部を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
立教大学法学部の概要
立教大学の法学部は、1995年設置されました。 当初は、法学科のみの1学科制でしたが、1998年には国際・比較法学科、1996年に政治学科を加えて3学科制となりました。 そして、時代に適合的な教育理念を明確に表すために、2007年に「国際・比較法学科」から「国際ビジネス法学科」に変更されます。 学部のとおり、法律に関する授業を中心に学びます。 法学だけでなく、政治学も学ぶことができ、学科間の垣根も低いです。
立教大学法学部の学科情報
法学部の学科は、「法学科」「国際ビジネス法学科」「政治学科」の3つがあります。 ここからは、それぞれの学科ごとの詳しい情報について紹介していきます。
法学科
立教大学法学部の法学科では、基幹的な法律を体系的に学びます。 同時に、基礎法学部を学び法律学の知識を幅広く深めることで、実社会に出たとき、あらゆる分野で活躍できるリーガル・マインドを取得することが目標です。 リーガル・マインドとは、法律に照らし合わせて物事を考え、物事はに対して根拠をもって見るという姿勢のことです。 法律関係の講義を重点的におこないますが、具体的な事案をとおして法律はどのように適応されるかについてディベートで学びます。
2021年度からは「法曹コース制度」が設けられており、2年次から法曹(裁判官・検察官・弁護士)を目指すコースでの学習も可能です。
国際ビジネス法学科
立教大学法学部の国際ビジネスでは、法律学と同時にビジネスや国際に関するテーマを中心に学びます。 実際にアメリカの裁判で取り扱われた事例を元に授業があり、日本だけでなくさままな角度から法律を学ぶことが可能です。 実際のビジネスの場をイメージした法学教育国際的な企業買収や特許に関わる取引きなどに触れながら国際のビジネスでも通用する知識やノウハウを身につけます。
政治学科
政治学科では、世界のさまざまな国の政治の現状について、制度と実情から学びます。 さらに、各国の政治を分析に必要な理論、政治史、政治思想史、環境政治など先端的な知識も身につけます。 1人1人の意欲に合わせて学習できるように多くの専門科目があり、自分が興味がある分野を深く掘り下げて研究することが可能です。
立教大学法学部のキャンパス情報
立教大学の法学部は、池袋にキャンパスを構えます。 池袋キャンパスは、7学部もの多くの学生が集まり、知名度も高い有名なキャンパスです。 赤レンガに蔦が絡んだ校舎は、立教大学のシンボルでもあります。 池袋キャンパスは、JR各線・東武東上線・西武池袋線・東京メトロ丸ノ内線/有楽町線/副都心線「池袋駅」で下車して西口より徒歩約7分とアクセスも便利です。 スクールバスが利用できる点も嬉しいポイントです。
立教大学法学部の学費はどれくらい?
2021年度立教大学法学部の学部1~2年次にかかる学費は、1,326,500万円です。
法学部の学費の内訳は、以下のとおりです。 入学金200,000円 授業料1,121,000円 研究会費2,000円 学生健康保険互助組合費3,500円
立教大学法学部の人数と男女比
2020年度のデータから、立教大学の法学部の人数と男女比を見ていきましょう。 法学部の学生数は、2465名です。 内、男子学生は1348名で女子学生は1117名です。 男女比率に直すと、男子学生が54.7%で女子学生が45.3%となります。
立教大学法学部で学ぶこと
立教大学の法学部では、実社会で活躍できるような知識やスキルを身につけられます。 物事を法律と照らし合わせて考え、根拠を持って物事を見る「リーガル・マインド」と呼ばれる意識を習得できるように学習します。
立教大学法学部の特徴・特色
ここからは、立教大学の法学部の特徴について紹介していきます。
ほぼ全ての科目を受講できる
法学部には3学科がありますが、視野を広げられるように法学部全体でカリキュラムが組み立てられています。 そのため、どの学科に所属していても、ほとんどの3学科の開講科目が履修できます。 必修の制度はないため、自分の意欲のある分野に合わせて履修計画を立てることが可能です。
専門教育の水準が高い
法学・政治学は、基幹科目から最新分野まで幅広い講義や演習科目があります。 教員の教育や研究の質も高いこと、本学部教員が執筆者の法学・代表的な教科書や専門書も多く、専門教育の水準が高い点が特徴です。
法学と政治学を1つの学部で学べる
一般的な大学では、法学部と政治経済学部が分かれていることが多いです。 両方の領域を学びたい場合は、自分が主体となり動かなければ学べる機会はありません。 しかし、立教大学の法学部では、法学部と政治経済学部の2つを1つの学部で学ぶことができます。 首都圏の私立大学では多くはないため、立教大学ならではの特色と言えるでしょう。
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立教大学法学部の入試情報
ここからは、偏差値や倍率、一般入試受験科目などの入試情報について紹介していきます。
学科ごとの偏差値と倍率
法学部の学科ごとの偏差値と倍率は以下のとおりです。
法学科の偏差値は60.0で倍率は3.2倍 国際ビジネス学科の偏差値は60.0で倍率は3.6倍 政治学科の偏差値は60.0で倍率は3.2倍
一般入試の受験科目・配点
立教大学法学部の一般入試の受験科目と配点は以下のとおりです。 一般全学部3教科
国語(漢文を除く) 国語総合、現代文B、古典B(配点200) 外国語 コミュ英Ⅰ、コミュ英Ⅱ、コミュ英Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ(配点200) 選択(配点100) 地理歴史、公民 世界史B、日本史B、政治・経済 数学 数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B(数列ベクトル) ※地理歴史、公民、数学のいずれかから1科目選択 一般全学部グローバル2教科 国語(漢文を除く) 国語総合、現代文B、古典B(配点200) 選択(配点100) 地理歴史、公民 世界史B、日本史B、政治・経済 数学 数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B(数列ベクトル) ※地理歴史、公民、数学のいずれかから1科目選択 一般個別 国語(漢文を除く) 国語総合、現代文B、古典B(配点200) 外国語 コミュ英Ⅰ、コミュ英Ⅱ、コミュ英Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ(配点200) 選択(配点100) 公民 政治・経済 数学 数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B(数列ベクトル) ※地理歴史、数学のいずれかから1科目選択
共通テスト利用の科目とボーダー
以下では、共通テスト利用の科目とボーダーについて解説していきます。 立教大学法学部の得点率は、77~87%です。
3科目型 法学科 国際ビジネス法学科 政治学科 国語(配点150点) 近代以降の文章、古文 外国語(配点150点) 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語のいずれかから1科目選択 選択(配点100点) 地理歴史、公民 世界史B、日本史、地理B、現代社会、倫理、政治経済、倫理・政治・経済 数学 数学Ⅰ・数学A、数学Ⅱ・数学B 理科 物理、化学、生物、地学、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎 ※地理歴史、公民、数学、理科のいずれかから1科目選択 ※理科の基礎を付した科目は2科目で1科目とする
6科目型 法学科 国際ビジネス法学科 政治学科 国語(配点200点) 近代以降の文章、古文 外国語(配点200点) 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語のいずれかから1科目選択 地理歴史、公民 世界史B、日本史、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済のいずれかから1科目選択 数学(配点100点) 数学Ⅰ・数学A 理科(配点100点) 物理、化学、生物、地学、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎のいずれかか ら1科目選択 ※理科の基礎を付した科目は2科目で1科目とする 選択(配点100点) 地理歴史、公民 世界史B、日本史、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済 数学 数学Ⅰ・数学A 理科 物理、化学、生物、地学、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎 ※地理歴史、公民、数学、理科のいずれかから1科目選択 ※理科の基礎を付した科目は2科目で1科目とする
立教大学法学部の入試難易度
立教大学法学部の偏差値は、60.0と学科による違いはありません。 人気が高い立教大学には、倍率の高い学科が多いことで有名です。 ただし、法学部に関しては、グローバル方式の倍率はやや高めなのに対し、3教科方式・全学部の倍率は低めです。 また、入試問題は基本問題も多いため、MARCHの中では比較的難易度が高いほうではないでしょう。
立教大学法学部の入試傾向と対策
立教大学法学部の入試は、応用問題も出題されますが、基本問題が多いです。 基本問題は固めておき、大きな失点がないようにしましょう。 対策には、以下の3つのポイントを意識してください。
英語は速読・読解力を極める
立教大学法学部の英語は、大問が5題です。 長文読解の大問が2題、文法・語彙問題・会話文がそれぞれ1問と、短い文章問題が1問出題されます。 特に、読解問題が多く、最も多いワード数では1000ワード以上になります。 文章のテーマも、文化や教育、自然科学の論説文やエッセー形式など幅広いため、速読・読解力を身につけておきましょう。 また、会話問題は、会話全体の流れを理解しなければ解くのが難しい口語表現が含まれているため、ひととおりの口語表現は習得しておきましょう。
国語は読解力で対策
立教大学法学部の国語は、大問は3題です。 論説文が1問、論説文または小説が1問、古文が1問出題されます。 論説文または小説から出題は、本文の内容と合致するかどうかの内容合致問題が頻出します。 そのため、文章を読み取る読解力は必須と言えるでしょう。 日頃から文章を丁寧に読み取る習慣をつけて、文章の内容を正しく理解できるようにしましょう。
数学は全分野をひととおりこなす
立教大学法学部の数学は、大問が3題です。 対数関数や複素数、定積分などの広い範囲から複数の小問が出題されます。 大問2では方程式が中心に出題され、大問3では平面ベクトルなどが出題されます。 例年、図形や微分積分の問題も頻出するため幅広い対策が必要です。
立教大学理工学部の雰囲気
法学部の授業は主に大教室と小教室で行われ、カリキュラムに沿って授業が進められます。 授業内容は、分かりやすく楽しい授業になるように工夫している先生が多いため。内容の濃い授業を受けられます。 小教室では少人数でディスカッションを行うため、他の生徒との理解を深め合うことができるでしょう。
学生の特色
以下では、立教大学法学部の学生の特色を紹介します。
大人しく真面目な子が多い
法学部には、勉強熱心で真面目な生徒が多い傾向にあります。 また、大人しい性格の生徒も多いので、静かな環境で集中して授業を受けたいと考える人には最適な環境でしょう。
授業を欠席してしまう人が多い
法学部の授業には基本的に出席確認がないため、ついついサボってしまう人が多いです。 しかし、それでは将来就職するために必要な知識が身につきません。 自分で将来のビジョンを明確にし、目標に向かって自発的に学習に取り組む努力をしましょう。
イキイキしている生徒が多い
生徒全体を見ても仲が良く、生徒がイキイキしてキャンパスライフを楽しんでいます。 サークルや部活に所属している生徒も多く、趣味を共有できる友人も増えるので、自分の世界を広げられるでしょう。
キャンパス内の雰囲気
立教大学法学部は、池袋キャンパスで4年間学習します。 池袋キャンパスは法学部以外に、文学部・異文化コミュニケーション学部・経済学部・社会学部・経営学部・理学部が通っています。 立教大学の代名詞とも言える西洋風のレンガの校舎がとても美しく、ついつい目を惹かれる人も多いです。 また、英国の寄宿舎を思わせるクラシカルな第一食堂は、ハリーポッターの世界に入ったような気分に浸れます。 施設も充実している池袋キャンパスでは、常に生徒が賑わっています。
立教大学法学部の就職情報
2020年3月に卒業をした立教大学法学部生は、就職希望者の97.9%が就職をしています。 就職した業種は、約18%が情報業界、約15%が金融・保険業界・サービス業界、約13%の学生が官公庁です。 そのほかには、製造業・運輸・通信など、幅広い業種に活躍の場を広げています。 法学部で身につける法的思考力は、業界・職種を問わず幅広く役に立つものばかり。 そのため、世界のさまざまな分野への進路を選べるのが立教大学法学部の大きな特徴だと言えます。
卒業生の就職先について
ここからは、立教大学法学部の卒業生(直近5年間)の主な就職先を紹介します。
公務 裁判所事務官総合職/裁判所事務官一般職/法務省専門職員/国家公務員一般職/財務専門官/国税専門官/労働基準監督官/東京都庁/神奈川県庁/埼玉県庁/千葉県庁/東京都特別区/横浜市役所 情報 日本IBM/セールスフォース・ドットコム/SAPジャパン/日本オラクル/NTTデータ/楽天/富士通/DeNA/Sky/伊藤忠テクノソリューションズ/トレンドマイクロ/日本ユニシス/帝国データバンク/日本総合研究所/インテージ/マネーフォワード/マイナビ 金融・保険 日本銀行/農林中央金庫/日本政策金融公庫/三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほフィナンシャルグループ/三井住友信託銀行/三菱UFJ信託銀行/野村證券/大和証券/東京海上日動火災保険/三井住友海上火災保険/日本生命保険/第一生命保険/明治安田生命保険/日本取引所グループ サービス JAXA/JETRO/西村あさひ法律事務所/アンダーソン・毛利・友常法律事務所/長島・大野・常松・法律事務所/森・濱田松本法律事務所/有限責任監査法人トーマツ/有限責任あずさ監査法人/PwCあらた有限責任監査法人/デロイトトーマツコンサルティング/PwCコンサルティング/アクセンチュア/日本中央競馬会/JTB/HIS その他 三菱商事/伊藤忠商事/三井物産/住友商事/三井不動産/三菱地所/電通/NHK/フジテレビジョン/テレビ朝日/朝日新聞社/東京電力HD/JAL/ANA/JR東日本/NEXCO東日本/NTT東日本/NTT西日本/NTTドコモ/KDDI/ソフトバンク/アップルジャパン/日本ロレアル/ジョンソン・エンド・ジョンソン/サントリーHD/資生堂/大塚製薬/キーエンス/キヤノン/パナソニック/サイバーエージェント/旭化成
立教大学法学部は就職に強いか
立教大学法学部生は、就職希望者の97.9%が就職をしている実績から見ても、十分就職に強い学部だと言えるでしょう。 幅広い企業の就業実績があり、キャンパス内では就職活動に向けた講義やガイダンス・セミナーなどが多く行われています。 それらを上手に活用して、自分が志望する企業が求める人材になれるよう、就活に必要な知識を身につけましょう。
立教大学法学部の評判・口コミ
ここからは、立教大学法学部の評判や口コミについて見ていきましょう。
自分の行動次第で大学生活を充実させられる
法学部は弁護士を目指すようなやる気が溢れている人と、出席を取らないことをいいことにあまり授業に参加しない人に別れます。 しかし、自分のやる気さえあれば、勉強に対する熱量のレベルが同じぐらいの仲間がたくさんできるので切磋琢磨して学習に取り組めます。 学習内容は難しいですが、授業を理解できた時の喜びは計り知れないという声もありました。 ゼミも充実しており、自分にとってプラスになることが学習できる学部です。
都会で充実した4年間を送れる大学
法学関係の仕事に就職したいと考える人にとっては周りの環境が合わないと感じるが、そこそこ大学生活を楽しみたい人にとっては適している学部です。 法学部の授業は少し難しい内容ですが、しっかりと課題を提出すれば単位は取りやすいです。 また、キャリアセンターが開催する説明会が充実しており、さまざまな企業のOBから話が聞けます。 就職活動もしっかりとサポートしてくれる点も、法学部が人気の理由の1つでしょう。
幅広く学べる学校
法学部は大教室での大人数の授業体制なので、皆さんがイメージする大学らしい授業という印象を受けます。 学科間の壁がなく、自分が興味のある授業を選択できる自由さも好評です。 もともと東大で教鞭を取っていた先生や、国家公務員時間の問題製作に関わっている先生など、優秀な教師陣が揃っているので、内容の濃い授業を受けられます。 キャンパス周辺には、学生達が気軽に入れるお店がたち並んでいるのでリフレッシュできると、キャンパスの立地も高評価です。
立教大学法学部は入学後きついって本当?
「法学部」と聞くと「難しそう」「留年率が高そう」とイメージする人が多いのではないでしょうか? しかし、実際のところは真面目に授業を受けて基礎を身につければ、単位の取得が難しいなんてことはありません。 テストは生徒の学習状況に合わせたものが出題されますし、通常通りの勉強をしていれば問題なく単位が認定されます。 また、法学部が出席が成績に反映されないため、サボりやすい環境にあります。 自分に甘えてサボってしまうと、授業内容についていけなくなり、自分の首を絞めてしまいます。 個人の勉強する意欲と行動によって、入学後のきついと感じるかどうかは変わるでしょう。
【立教大学の文系学部一覧と偏差値】難易度や受かりやすい学部も紹介
まとめ
今回は、立教大学の法学部に関する入試情報や就職状況、評判などの詳しい情報について紹介してきました。 立教大学の法学部では、法学と政治学を1つの学部で学ぶことができます。 また、入試の難易度も他のMARCHの法学部と比較しても高くはありません。 法学部を目指そうと考えている人は、立教大学の法学部を狙ってみてはいかがでしょうか。