受験情報
2021.10.21
目次
立教大学の理学部は、英語を利用した受験が可能です。
受験前には大学ごとの出題傾向を掴むだけでなく、学部ごとの傾向や科目ごとの特色を読み解き、万全の準備をしておきましょう。
今回は、立教大学理学部の英語に焦点を当て、傾向と対策を紹介します。
過去問情報などにも触れますので、志望校の1つとして検討している方はぜひ参考にしてみてください。
まずは、立教大学理学部の入試情報を解説します。
基本的な概要を理解し、受験のイメージを固めていきましょう。
立教大学理学部に受験入学するためには、大学入学共通テスト利用入学試験もしくは学部別一般試験を突破する必要があります。
下記ではそれぞれで使用する科目と配点情報を紹介しますので、目を通してみましょう。
大学入学共通テスト利用入学試験では、4科目型・6科目型の2種類のうち希望するものを選択できます。
4科目型の場合、受験科目は以下の通りです。
・外国語(200点)
・数学ⅠA(100点)
・数学ⅡB(100点)
・物理、化学、生物のうちから1科目選択(200点)
6科目型の場合、受験科目は以下の通りです。
・外国語(200点)
・国語(200点)
・数学ⅠA(100点)
・数学ⅡB(100点)
・物理、化学、生物のうちから2科目選択(各100点)
なお、学科によって理科科目の選択が指定される場合があります。
物理学科では物理、化学科では化学の受験が必須であるため、注意しましょう。
学部別一般試験では、下記3科目を使って受験します。
・物理、化学、生物のうちから1科目選択
・数学
・外国語
配点は、学科により異なります。
数学科のみ数学の配点が最も高く、物理学科・化学科・生命理学科では理科科目の配点を高くしています。
また、外国語については各種検定試験のスコアもしくは大学入学共通テストの点数を利用する形式が用意されています。
受験日当日の外国語試験は課されませんので、数学と理科に集中して対策していくことが求められます。
立教大学理学部の偏差値は、学科による差がほとんどありません。
全体的に57.5前後になることが多く、立教大学の平均60.0~62.5と比較すると、少し低めであることが分かります。
立教大学理学部の倍率は、入試方式により異なります。
大学入学共通テスト利用入学試験の場合、下記の通りです。
・数学科2.3~3.1倍
・物理学科2.3~4.4倍
・化学科2.1~3.0倍
・生命理学科2.5~4.0倍
3科目型より4科目型及び6科目型の方が、比較的倍率が低くなりやすい傾向にあります。
学部別一般試験の場合、下記の通りです。
・数学科2.3倍
・物理学科3.7倍
・化学科3.1倍
・生命理学科3.2倍
年度によって多少の差があるため、参考程度に捉えておくとよいでしょう。
ここからは、実際に理学部の入試情報を紹介します。
概要を掴みながら、傾向と対策を読み取っていきましょう。
立教大学では、2021年入試から学部別一般試験における英語の試験が廃止されます。
理学部だけに限定せず、他学部でも同様の処置がとられているため、複数学部の同時受験する人も注意しておきましょう。
学部別一般試験において英語が使われることは例年通りですが、受験当日に実施するペーパー試験の結果ではなく、大学入学共通テスト利用入学試験の結果もしくは各種検定試験のスコアの結果が活用されます。
当日一発勝負が効かないため逆転合格がしづらく、長期的な目線で英語の基礎力を身につけておくことが必須となりそうです。
立教大学に活用できる「各種検定試験」にあたる英語外部試験は、下記の通りです。
・ケンブリッジ英語検定
・実用英語技能検定
・GTEC
・IELTS
・TEAP
・TEAP CBT
・TOEFL iBT
いずれも立教大学出願期限初日から遡り、2年以内に受験して取得したスコアが有効となります。
複数回受験している場合は、最も高いスコアを活用できるため、何度か挑戦しながら最高記録を伸ばしていくことがおすすめです。
では、実際に英語外部試験でどれくらいのスコアを取ると、どれくらいの得点に換算されるのでしょうか。
ここでは、200点数換算した場合のスコア目安を試験別にお伝えします。
・満点換算:160点数以上
・95%換算:158点
・85%換算:154点
・満点換算:2,300点以上
・95%換算:2,265点
・85%換算:2,195点
・満点換算:1,190点以上
・95%換算:1,167点
・85%換算:1,121点
・満点換算:5.5以上
・95%換算:5.0
・85%換算:4.5
・満点換算:309点以上
・95%換算:301点
・85%換算:284点
・満点換算:600点以上
・95%換算:582点
・85%換算:546点
・満点換算:72点以上
・95%換算:69点
・85%換算:63点
次に、更に踏み込んで英語の対策法を確認していきましょう。
立教大学理学部用の対策ができていれば、受験を突破する十分な学力を身につけられます。
英語が特別得意な人を除き、基本的には大学入学共通テストをみっちりおこないましょう。
理学部に限らず立教大学の他学部でも結果を利用できる他、中堅~難関大学のほぼ全てで大学入学共通テスト利用入試形式を採用しているため、汎用性が高いです。
高得点が取れれば、国語・社会・理科・数学など他科目の一般入試パスし、大学入学共通テストの結果のみで合格できる可能性も出てきます。
立教大学理学部が採用している検定試験は、7種類に上ります。
そのため、「どの語学試験を受けるべきか?」が重要になってくると言えるでしょう。
例えば、TOEFLはアメリカの大学に出願するときにお馴染みの試験です。
日本から海外の大学に留学する時にTOEFL iBTで一定以上のスコアを得ていることが条件となるケースも多く、今後留学を検討している人にはおすすめの資格だと言えるでしょう。
場合によっては、入学の段階で留学の条件も満たせるなど、一石二鳥の効果も期待できます。
IELTSも大学進学向けの英語試験であることは同じですが、イギリスやオセアニアなど地域を中心に人気を博しています。
近年ではアメリカやカナダなどでも積極的に採用されており、直近5年間での受験者数は過去の4倍になっています。
ただし、大学受験向けのアカデミックモジュールと、移住目的の人が受験するジェネラルトレーニングモジュールという2つの試験が用意されていることに注意しましょう。
立教大学理学部受験の際には、アカデミックモジュールを選択してスコアを出しておく必要があります。
今後自分が英語力をどう活かしていきたいか検討しながら、受験する試験の狙いを早めに定めておくことをおすすめします。
2021年度入試から大きく制度が変わるため、慌ててしまう人もいるでしょう。
しかし、基礎的な英語力が重視されることは、例年通り変わりません。
昨年までの立教大学理学部の入試を見ていると、使う知識自体は平易なものが多い印象を受けます。
MARCHレベルの大学に対応できる基本的な単語・熟語・文法・イディオムをしっかり習得しけおけば、問題なく解けるレベルになっていました。
しかし、長文問題の文量が多く、苦戦する受験生が多かったことも事実です。
時間内に効率よく読み解ける体力や語彙力、設問に合わせてキーワード部分だけを的確にピックアップできる読解力などが試されることは、今年も変わらないでしょう。
まずは慌てすぎることなく、基礎・基本から学ぶことが重要です。
あちこちの検定試験に手を出して対策法が定まりきらなかったり、急に難易度の高い問題にばかりチャレンジして地に足がついていない対策をしてしまったりすると、合格が遠のいてしまうでしょう。
ここでは、立教大学理学部の英語で高得点を取るための勉強法を解説します。
大学入学共通テスト利用入学試験を狙うのか、検定試験利用入学試験を狙うのかにもよって対策法は多少変わるため、ここでは共通している項目だけをピックアップしてお伝えしていきます。
近年特に話題になっている単元として、リスニングが挙げられます。
高校受験までは長文読解や文法問題よりもリスニングの方が平易であることが多かったものの、大学受験ではその割合が年々見直され、発語ボリュームも難易度も上がってきています。
また、国際社会化していることやグローバル企業への就職希望者が増えていることも、立教大学がリスニング力を求める理由になっているようです。
リスニングが苦手な人は、短文リスニングからはじめましょう。
単語帳に付属しているCDなどを使い、その単語を使った例文程度の分量から聞き取っていくことがおすすめです。
短文を繰り返し耳にすることで、文中のセンテンスや特にキーワードとなっている単語を拾えるようになるでしょう。
また、音声に続いて自分も発音してみたり、音声のどの部分がどの単語に当たるのか知るために本文を追いながら聞いてみたりすることもおすすめです。
重要なキーワードを聞き逃さないよう、早めの段階からコツコツ取り組んでいくことが求められます。
英語は、特定の単元にだけ絞って出題されることの少ない科目です。
学校や予備校では、英文法などは単元ごとに細分化されて解説されるシーンが多いものです。
しかし実際の受験では、長文と絡めて出題されたり、会話文のなかで空欄補充型にて出題されたりすることが多くなるでしょう。
また、高校3年生など受験学年になって以降は、新しく目にする初見の英文法が少なくなっていきます。
そのため、受験学年以降は複数単元にまたがる知識を習得できるようにしていきましょう。
学んだことを点と点として丸暗記するのではなく、線と線でつなぎ、より実践的な英語力が身につくよう工夫していきましょう。
そのためには、総合問題集や単元横断型の参考書を使っていくことがおすすめです。
最初は単元ごとに細分化しながら基礎・基本を学び、それ以降は総合問題に挑戦するスタイルがおすすめです。
限られた時間のなかでより実践的な英語力を身につけられるよう、意識しておくこともおすすめです。
例えば、受験英語のテクニックとして代表的な「スラッシュリーディング」に取り組んでみるのがよいでしょう。
スラッシュリーディングとは、ひとつの文章を文節ごとに分け、なにが主語・述語なのかを把握しやすくする方法です。
文節ごとに「/(スラッシュ)」を入れて読むため、スラッシュリーディングと呼ばれています。
例えば、下記の文章にスラッシュを入れて読んでみましょう。
I never knew what love was until I met you.
ひとつの文章を構成する要素ごとに分裂させると、下記のようになります。
I never knew / what love was / until I met you.
(私は知らなかった / 愛が何なのか / 私があなたに会うまで)
直訳すると「私は、あなたと会うまで愛が何なのか知らなかった」という文章だと分かります。
これだけでも十分意味は通じますが、記述式の日本語訳などより高度な問題が出題された場合は、「君が私に愛を教えてくれた」などアレンジして記載する力が求められます。
短時間で長文を読む訓練にも、直訳を意訳にアレンジする訓練にもなるため、是非取り組んでみましょう。
立教大学理学部の英語は、2021年度入試から大きくシステムが変わります。
学部別一般試験における英語の試験がなくなり、大学入学共通テストもしくは各種英語検定試験のスコアを入試活かすようになるため、注意しておきましょう。
合格のためには、高校の早い段階から英語の基礎力を身につけ、事前に高い点数を取っておくことが肝心です。
入学を希望する人は入試制度を的確に掴み、対策していきましょう。