受験情報
2021.08.18
目次
「立教大学を受験したいけど、漢文の勉強法がわからない」
「漢文の入試傾向や、対策法が知りたい」
この記事ではそのような人の疑問を解決します。
具体的には
・立教大学の漢文の入試基本情報
・立教大学の漢文の入試傾向を学部ごとに解説
・立教大学の漢文の対策ポイント
・立教大学の漢文で高得点を取るための勉強法
・立教大学の漢文対策におすすめの参考書5選
・立教大学の一般入試で漢文がいらないの学部はどこ?
の順に解説します。
立教大学の漢文で合格点を取る方法がわかる可能性が高いので、ぜひ一読ください。
立教大学の漢文の入試基本情報を解説します。
・試験時間
・出題形式
など知っておくと勉強する際の意識も変わるのでしっかり確認していきましょう。
漢文の出題範囲は
・逸話集
・史伝
・思想書
・随筆
・詩論
などで、漢詩が出ることはほぼありません。
漢文が出題される文学部個別日程では国語は全部で4題。そのうちの1題が漢文です。
国語自体の解答はマーク式と記述式で行われますが、漢文に関していえばマーク式のみの出題となります。
漢文が出題される文学部個別日程の国語の配点は次のようになっています。
200点/600点…文学部(史学科)
200/550点…文学部(キリスト教学科、文学科、教育学科)
少なくとも3分の1以上の割合を国語が占めています。必ず得点しておきたいところです。
試験時間は75分。他の学部は3題でこの試験時間ですが、先ほども言ったように文学部個別日程では漢文がプラスされ4題で75分です。
理想的な時間配分は
現代文2題:35分
古文1題:15分
漢文1題:15分
見直し:10分
です。
ただでさえ時間に対して問題数が多いといわれる国語。いかに素早く解けるかがカギを握ります。
またもう一つ押さえてほしいポイントが見直しの時間。普段は時間のある時に見直すという認識かもしれませんが、受験では必ず見直しをしてください。
特に立教大学はほとんどがマーク式。緊張状態の試験当日、いつもはミスのない人でも「マークがずれていた」ということが起きます。
力があるのに落ちてしまったということにならないためにも、過去問や模試の時から見直しの時間を持つ習慣をつけましょう。
立教大学の漢文の難易度はそこまで高くありません。目安としては共通テストで安定して9割を得点できれば安心のレベルでしょう。
ただし立教大学の国語は時間がたりない傾向にあります。漢文が1題プラスされるとなればより時間との勝負です。
そのため問題自体の難易度は高くありませんが、はやく解けるように問題集や過去問を使って演習量を増やしていく必要があります。
後回しにされがちな漢文ですが、早めに学習を進めましょう。
次に立教大学の漢文の入試傾向を2つ解説します。
入試傾向を知っておくことで効率の良い勉強が出できるので、しっかり押さえていきましょう。
全学部入試では文学部を含むすべての学部で漢文は出題されません。
文学部個別入試における漢文の傾向を解説します。
1つ目の傾向は書き下し文の選択問題が頻出ということです。書き下し文とは訓読に従い、ひらがなと漢字を交えて改めた文章のこと。
例えば「未だ生を知らず。」などのことですね。この書き下し分が、すべてひらがなの書き下し文で出題されます。
つまり「いまだせいをしらず」といった状態です。きちんと書き下せているかだけではなく、きちんと読めているかも問われる問題です。
2つ目の傾向は文章解釈の問題が出題されることです。漢文は書き下し文に直せたとしても意味は読めません。
・句法
・漢字
・接続詞
の訳し方を覚えるという次の段階があるのです。
例えば「未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。」という書き下し文。
これは「未」という再読文字と「焉」という副詞の訳を当てて「まだ生きることについてさえよくわかっていないのに、死についてなどわかるはずもない」という意味になります。
立教大学の漢文ではこのように現代語訳がしっかりでき、意味をとれているかを問う問題が頻出です。
立教大学漢文の傾向は
・書き下し文の選択問題が頻出
・文章解釈の問題が出題
ということでした。
漢文は現代文のようにひねった問題は出ません。そのため訓読でき、意味がわかれば問題はとけます。ここでは具体的な漢文の対策ポイントを2つ解説します。
1つ目の対策ポイントは書き下し文に直せるようにすることです。
先ほども解説したように書き下し文とは訓読に従い、ひらがなと漢字を交えて改めたもの。
立教大学の漢文では正しい書き下し文を選ぶ問題がでるため、正確に書き下せる必要があります。また書き下し文は漢文を読むうえでも必ず必要なプロセスです。
・句法
・漢字
・接続詞
などの読む際のルールや語彙力を増やして書き下し文を作れるようにしましょう。
2つ目の対策ポイントは現代日本語に直せるようにすることです。これは書き下し文に直した次のステップになります。
現代日本語に直すと聞いて「当たり前でしょ」と思った方もいるかもしれませんが、実際、漢文に必要な力はこの程度なのです。
人によっては50日程度あれば共通テストで9割取れるのが漢文。覚えることも受験科目の中では一番少ないでしょう。
後回しにせず頑張っていきましょう。
立教大学の漢文の
・入試傾向
・対策ポイント
を押さえた後は高得点を取るための具体的な勉強法を3つ解説します。
受験で陥りがちな罠を防止する勉強法になっていますのでぜひ一読ください。
1つ目の勉強法は句法を音読し暗記することです。句法は漢文を読む際のルール。
句法がわかっていなければ、読むことも意味を取ることもできません。
例えばレ点、上下点、一二点や再読文字の「将 = まさに〜せんとす」などは完璧に覚える
必要があります。
句法は「否定形・疑問形・反語形・詠嘆形・使役形・受身形・仮定形・比較形・選択形・比況形・抑揚形・限定形・累加形・願望形・倒置形」があり、このように並べると多く感じますが、英語や日本史などと比べるとよっぽど少ないはず。
句法を覚える際におすすめなのが音読です。漢文も言語なので英語と同じく、声に出すことが有効。
50回程、意味を理解しながら音読すればかなり覚えられるはずです。一日10回やれば5日で終わりますから頑張りましょう。
2つ目の勉強法は重要語句を覚えることです。漢文は漢字を使っていますが立派な外国語です。
そのため英語と同じく単語を覚えていく必要があります。とはいえ受験の漢文で覚えなければならない単語は150程度。
英語の2000~6000と比べると、とんでもなく少ない量です。記憶というのは何度も反復することで短期記憶から長期記憶に入ります。
毎日150語の反復を一週間は続けましょう。そうすればほとんど頭に入っているはずです。
3つ目の勉強法は問題集、過去問で読解力を上げることです。
句法や重要語句を覚えたら、演習を通してアウトプットの練習をしていきましょう。
演習量を積むことで訳すスピードがどんどん上がり短時間で解答できるようになります。
この時も音読をしましょう。音読をすることでいちいち書き下し文に直さなくても意味が取れるようになってきます。
ここまで立教大学漢文の
・入試傾向
・対策ポイント
・勉強法
を解説してきました。
ここからはさらに具体的に、立教大学の漢文対策でおすすめの参考書を5つ紹介します。
下に行くほど難易度の高い参考書になっていますので、自分のレベルに合わせてご覧ください。
1つ目の参考書は「こわくない国語古文・漢文」です。「こわくない国語古文・漢文」は古文や漢文の基礎の基礎について漫画と文章で解説してくれる参考書。
漢文が使われていたのは1000年以上も前です。現在とは
・価値観
・慣習
がまるで違います。
そのため漢文の世界の常識を知らないと文章の内容がわからないことがあるのです。
まずは
・昔の価値観
・基本的な知識
を漫画と文章で分かりやすくインストールしていきましょう。
・漢文をしっかり勉強したことがない
・漢文が苦手
という人におすすめの参考書です。
2つ目の参考書は「漢文早覚え速答法 パワーアップ版」です。
「漢文早覚え速答法 パワーアップ版」は漢文が苦手な人に向けてわかりやすい口調でかかれた講義形式の参考書。
漢文を読むのに必要な知識を要点を絞って教えてくれ、これ一つで共通テスト8割を目指せます。
漢文を勉強したことがない人は、どのように読んでいいかわからず覚えることがたくさんあるように感じてしまいますよね。
しかし「漢文早覚え速答法 パワーアップ版」で紹介されている重要句形は10個のみ。
さらに機械的に要点が列挙されているわけではなく、最初に覚えなければならない知識を語りかけるような口調で解説してくれます。
句形を覚えられるまで何度も音読しましょう。音読することで聴覚も使えるので記憶に定着しやすくなります。
漢文初心者に向けて書かれた参考書を使い、共通テスト9割レベルの実力をつけたい人におすすめです。
3つ目の参考書は「ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習」です。
「ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習」は普通レベルの漢文の問題が演習できる参考書。
「漢文早覚え速答法 パワーアップ版」で漢文の句形を覚えた後に取り組んでください。
「ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習」のボリュームは少ないですが、重要な知識を問う問題がコンパクトに集められています。
そのため覚えた
・句形
・知識
が身についているか確認するために使用しましょう。
4つ目の参考書は「マーク式基礎問題集 漢文」です。「マーク式基礎問題集 漢文」はオーソドックスな形式の問題を演習できる参考書になります。
全部で20題の問題が掲載されており、「ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習」よりレベルの高い演習ができます。
基本的な知識が身についてから取り組まないと効率が悪いので気をつけましょう。
使い方としてはアウトプットの教材なので何度も解く必要はありません。間違えたところはなぜ間違えたのか分析し勉強しなおすようにしましょう。
一通りの知識を身に付けた人が実際に問題を解く練習をするのにおすすめです。
5つ目の参考書は「入試精選問題集漢文」です。「入試精選問題集漢文」はハイレベルな漢文の問題で演習したい人におすすめの参考書。
30題の問題から構成され、難易度の低い順に並んでいます。目安としては中盤の標準的な難易度の問題が解ければ立教大学の漢文で合格点を狙える力があるでしょう。
「入試精選問題集漢文」は難解ではありますが、解説が詳しいことも有名です。
初めのページから順に解いていき、わからないところは解説を見て確認するというやり方で学んでください。
手が回らないと後回しにされがちな漢文。できれば漢文なしで受験をしたいというのが本音ではないでしょうか。
立教大学の一般入試では文学部以外の個別日程以外、漢文はいりません。そのため現代文と古文のみで受験できます。
ほとんどの学部で漢文が出ないことは漢文を勉強する余裕のない人にとってうれしいことですね。
一般入試ではほとんどの学部で漢文が必要ありませんでしたが、共通テスト利用でも、文学部以外は漢文が必要ありません。
さらに経営学部、コミュニティ福祉学部、現代心理学部の心理学科では古文もなしで受験できます。
ここまで立教大学の漢文について解説してきました。漢文は何かと後回しにされがちな科目。
たしかに短期間で学習できますが、入試直前から始めては過去問を解く時間がありません。
立教大学に合格したいという強い思いをもって早めに取り組むようにしましょう。