受験情報
2021.08.18
目次
「立教大学を受験したいけど、現代文の勉強法がわからない」
「現代文の傾向や、合格するための参考書が知りたい」
そんな疑問を持っている人も多いと思います。この記事ではそんな疑問を解決します。
具合的には
・立教大学の現代文の入試基本情報
・立教大学の現代文の入試傾向を解説
・立教大学の現代文の対策ポイント
・立教大学の現代文の解き方のコツを解説
・立教大学の現代文で高得点を取るための勉強法
・立教大学で現代文のみで受験できる学部はある?
の順に解説します。
10分くらいで読めますし、それぞれの偏差値に合わせて勉強法、参考書を紹介しているのでぜひ一読ください。
立教大学の現代文の入試基本情報を解説します。
現代文は大問が2つ出題され、基本的にどちらも評論文です。
しかし
・2016年の「海辺の光景」
・2017年のソ連における日本人捕虜収容所の体験談
など、小説やノンフィクション作品も稀に出題されます。
評論文で扱われるテーマとしては
・哲学
・歴史
・脳科学
・科学
・演劇
・社会
・文明
・現代芸術
など様々です。
国語は大問が3つ出題され、そのうちの2つが現代文、1つが古文となります。解答形式はマーク式と記述式。
マーク式では
・慣用句の意味
・理由説明
・傍線部説明
・内容一致(頻出)
・記述式では抜き出し問題
・漢字(読み書き両方)
・四字熟語
などが出題されます。
基本はマーク式ですが、短めの文章を記述式で問われることに注意しましょう。
立教大学の国語の配点は次のようになっています。
200点/600点…文学部(史学科)
200/550点…文学部(キリスト教学科、文学科、教育学科)、異文化コミュニケーション学部、観光学部
200/500…法学部、コミュニティ福祉学部
150点/400点…経済学部、現代心理学部
100点/350点…経営学部
100点/300点…社会学部
現代文と古文の内訳は公表されていませんが、大問3つのうち2つが現代文ですので、大きな割合をしめていることは確実です。
現代文を得点できるかが国語で合格点をとれるかに直結していると言えるでしょう。
国語の試験時間は75分で他の大学と比べても標準的な長さです。
現代文は2題合わせて4000~6000字でこちらも標準的ですが、問題数が多いので時間との勝負。
時間配分としては始めに古文を20分ほどで終わらせ、50分で現代文、残り5分で見直しができると理想です。
立教大学の現代文の難易度は標準的です。しかし75分という試験時間に対して問題数が多く、スピーディーに解答する必要があります。
また人気のある立教大学ですので、合格最低点は高いことが予想されます。そのため合格を狙うには8割はほしいところ。
文章自体の難易度はそこまで高くありませんがスピーディーかつ正確に解答し、高得点を狙っていきましょう。
次に立教大学の現代文の入試傾向を3つ解説します。
入試傾向を知っておくことで効率の良い勉強が出できるので、しっかり押さえていきましょう。
傾向の1つ目は問題数が多いことです。毎年、問題数が多く、時間に苦しめられる受験生がたくさんいます。
時間に余裕があれば、十分正解できる問題も焦ると間違えてしまうのが人間です。
そのため確かな基礎力をつけたあとは、過去問で問題に慣れて、スピードを鍛えていきましょう。
傾向の2つ目は抽象度の高い文章が出題されることです。立教大学の現代文は他のMARCHの大学と比べても文章の難易度は高くありません。
しかし使われている語彙は意外に高度で、国語が得意でない人からしたら論旨を掴むことが難しい文章ではあります。
現代文で頻出な内容一致問題は論旨を確実につかんでいないと回答できず、時間がかかる問題です。
そのため
・語彙力を高める参考書
・論旨を掴む読み方
をトレーニングして抽象度の高い文章にも対応できるようにしていきましょう。
傾向の3つ目は漢字や慣用句の知識問題が出題されることです。立教大学の現代文では毎年、知識問題が出題されます。
漢字の読み書きを記述させられることも多く、日々の積み重ねがものをいう問題です。
・内容一致
・論述
よりは配点は低いでしょうが高得点の勝負となる立教大学では、知識問題も得点しておきたいところ。
日々、漢字の参考書などで力をつけてきましょう。
立教大学の現代文の傾向は
・問題数が多い
・抽象度の高い文章が出題
・漢字や慣用句の知識問題が出題
ということでした。
次はこれらの傾向を持つ立教大学現代文の対策ポイントを3つ解説します。
対策ポイントの1つ目は語彙力をつけることです。その理由は2つあります。
1つ目の理由は漢字などの知識問題が出題されるから。毎日コツコツと語彙力を磨いていくことで、漢字の読み書きなどが出題される立教大学の現代文に対応できます。
2つ目の理由は抽象度の高い文章が読めるようになるからです。
「立教大学の現代文の入試傾向を解説」でも紹介したように、現代文では抽象度の高い文章が出題されます。
抽象度の高い文章が読めない原因を探ってみると
・そもそも単語の意味が分からない
・なんとなくの意味で読んでいる
という場合が多いです。
そのため語彙力を磨くことで文章の解像度を一気に上げられるでしょう。
語彙力は国語に限らず、勉強すべてにおいての基礎。語彙力を磨くことで確かな力をつけられます。
対策ポイントの2つ目は内容一致を合わせることです。立教大学の現代文では内容一致が頻出。
しかし内容一致は、文章全体の論旨を掴めるほどの確かな国語力がないと解けません。さらに、立教大学の内容一致は選択肢が特にまぎらわしくなっています。
そのため内容一致で時間をかけずに正解できるかが合否を大きく分けるといえるでしょう。
内容一致を合わせるには文章を構造的に読み、重要な部分を把握することが大切です。
読解の参考書を使い、文章の読み方を学んでいきましょう。
対策ポイントの3つ目は過去問で形式に慣れることです。何度も言うように立教大学の現代文は時間がかなり厳しく設定されています。
そのため現代文の力があったとしても、過去問の練習量不足だと、合格点に達しないことがあります。
過去問を使い形式や、時間の使い方に慣れていきましょう。
そして過去問を解く中で
・自分はどのようなミスをするのか
・自分に足りないところ
をメモしていき、立教大学の現代文に適応していくのがおすすめです。
立教大学の現代文の
・入試傾向
・対策ポイント
を押さえた後は現代文の解き方のコツを2つ解説します。
一つ目のコツは問題文を先に読むことです。
問題文を先に読んでおくことで、本文読みながら「ここは問題文できかれていたところだな」とわかり読みなおす時間をカットできます。
その際おすすめは、問題文で重要そうなキーワードに〇をつけること。そうしておけば本文中にキーワードが出てきた際、ここが該当箇所だとわかりやすいです。
逆に問題文から読まないと、本文のあと問題文を読んだ際に「あれ、この話どこにあったけ?」と読みなおしが発生してしまいます。
先に問題文を読む癖をつけていきましょう。
2つ目のコツは本文に線を引きながら読むことです。これは「手読み」と言われており、多くの予備校や参考書で推奨されているやり方です。
代表的なもので言うと「つまり」という接続詞。「つまり」のあとは本文のまとめが来るので重要個所です。
そのため、読みながら「つまり」の後に線を引いておくことで筆者の主張が目立ち
・読む際の理解力が上がる
・問題を解く際に戻る場所がわかりやすくなる
というわけです。
ここからはそれぞれの偏差値ごとに勉強法とおすすめの参考書を紹介していきます。
自分の偏差値にあった場所を読んで勉強法を学んでください。
偏差値が40以下の人は現代文についてきちんと学んだことがない可能性が高く、現代文に苦手意識を持っていると思います。
苦手意識があると勉強へのハードルが上がり、挫折しやすいもの。
そのため現代文初心者向けにわかりやすく書かれた参考書を使い、現代文の基礎の基礎を学んでいきましょう。
また文書が読めない原因として、語彙力が足りていない可能性が非常に高いです。必要最低限の漢字に絞って勉強できる参考書を使い語彙力も同時に磨いていきます。
・現代文の基礎の基礎
・最低限の漢字
をしっかり学べば、どうやって解けばいいかわからなかった現代文がわかるという感覚になり、苦手意識もなくなるはずです。
以下でおすすめしている参考書はできるだけ、ページ数が少なく挫折しにくいものを選んでいますので、ぜひ学んでみてください。
1つ目の参考書は「銀の漢字 必須編」です。「銀の漢字 必須編」は、漢字を学び語彙力をつけるための参考書。
金の漢字という参考書の姉妹本となっており、受験に絶対必要な漢字を厳選しています。
合計1200個の漢字が収録。どれも頻出の単語ばかりで効率的に語彙力を培えます。
現代文が苦手な人は「銀の漢字 必須編」をマスターするだけでもかなり文章が読めるようになるはずです。
2つ目の参考書は「《改訂版》田村のやさしく語る現代文」です。
「《改訂版》田村のやさしく語る現代文」は
・現代文が苦手
・偏差値が30~40
という人に向けて作られた参考書。
現代文を読むときのお約束を1からわかりやすく説明してくれます。
現代文が苦手な人向けに作られているため、会話形式で優しく語りかけるような口調はすらすらと頭に入ってきます。
現代文が苦手な人向けではありますがこれ一つで偏差値50までいけてしまう参考書です。
3つ目の参考書は「大学入試問題集 柳生好之の現代文ポラリス[1 基礎レベル]」です。
この参考書はスタディサプリで大人気の柳生先生によって書かれたもの。
構文解釈の解説が丁寧で確実に文章を読む力が上達します。最後には必ず要約がついているので、要約練習もできる優れもの。
「《改訂版》田村のやさしく語る現代文」で学んだ文章の読み方を「大学入試問題集 柳生好之の現代文ポラリス[1 基礎レベル]」で練習していきましょう。
偏差値40~50の人は現代文に対して
・文章が読めるときと読めない時がある
・感覚で解いている
・点数が安定しない
という気持ちを抱いている人も多いのではないでしょうか。
このような人は文章を論理的に読むトレーニングが必要です。文章を構造的に読めるようになると、感覚での解答ではなくなるので、安定して点数が取れるようになります。
構造的に読めるようになれば現代文の基礎力がついたといえるでしょう。語彙力を養いつつ、読解の参考書を用いて、論理的な読み方を習得していきましょう。
偏差値40~50の人におすすめの参考書を3つ紹介します。
1つ目の参考書は「ことばはちからダ」です。「ことばはちからダ」は現代文で頻出かつ意味が分からないと問題が解けないほど重要な語句を解説してくれます。
例えば
・抽象
・具体
という、評論文で定番の単語から
・捨象
・象徴
・アイデンティティ
という説明が難しそうな単語まで解説。
わかりやすい解説のため、気が付いたら読み終わっていたという程、学習しやすい参考書です。
2つ目の参考書は「入試現代文へのアクセス基本」です。
「入試現代文へのアクセス基本」は16題の問題が乗っており、現代文が苦手な人に向けて作られた参考書です。
・「対比」
・「並列」
・「例示」
といった絶対に知っておきたい文の構造が優しい文章で解説されています。
現代文を構造的に読むということを体感できるような参考書です。読み方は一度ではなかなか身につかないものですから、3周は繰り返しましょう。
3つ目の参考書は「全レベル問題集現代文レベル3」。
「入試現代文へのアクセス基本」で構造的な文章の読み方を学んだ後に、アウトプット用の教材として活用してほしい参考書です。
難易度としては産近甲龍・日東駒専レベルで国語の基礎が身についているか確認するのに最適。
詳しい解説がついていますから、自分の解答と照らし合わせて学習していきましょう。
偏差値50~60の人はほとんど現代文の基礎が身についているはず。
そのため今の力を合格点にもっていくために基礎よりレベルの高い参考書を使い学習していきます。
よりレベルの高い語彙力を身に付けつつ、問題の解き方を学んでいきましょう。
偏差値50~60の人におすすめの参考書を紹介します。
1つ目の参考書は「現代文キーワード読解」です。
「現代文キーワード読解」は先ほど紹介した「ことばはちからダ」を発展させたような内容で、受験で頻出の
・重要語句
・テーマ
について解説しています。
「現代文キーワード読解」を学習することで、多くの問題に関して既に知識がある状態を作れます。
そのため内容を理解するスピードがあがりますし、より深い理解ができるため、余裕を持った読解が可能に。
「現代文キーワード読解」を勉強すれば現代文が得意になるのでおすすめです。
2つ目の参考書は「船口のゼロから読み解く最強の現代文」です。
「船口のゼロから読み解く最強の現代文」は現代文を読む際の思考プロセスをインストールできる参考書。
抽象度の高い立教大学の現代文を正確に読み解く力をつけられます。わかりやすい口調で教えてくれるので取り組みやすい良書です。
3つ目の教科書は「大学入試問題集 柳生好之の現代文ポラリス[2 標準レベル]」です。
これは先ほど紹介した「大学入試問題集 柳生好之の現代文ポラリス[1 基礎レベル]」を難関私大向けにパワーアップした参考書。
柳生先生のわかりやすい解説で
・構造解釈
・要約
の力を身に付けられます。
1週目から要約に取り組むとハードになってしまうので、2周目から要約をするようにしましょう。
偏差値60~70の人は基礎が完全に身についており、既に力はある状態です。
そのため知識系を補いながら、より高度な
・読み方
・解き方
を学び、難関私大向けの参考書でアウトプットしていきましょう。
偏差値60~70の人におすすめ参考書を解説します。
1つ目の参考書は「入試漢字マスター1800+」です。この参考書で立教大学に必要な漢字は全て対策できます。
内容は難易度別に漢字の読み書きが練習でき、意味もついているというもの。
意味も同時に学習することで、漢字の力を養うだけではなく、現代文の力もつけられます。
まずは低い難易度の漢字から徐々に上のレベルに進んでいきましょう。
2つ目の参考書は「現代文読解力の開発講座」です。「現代文読解力の開発講座」は難関大学を受けたい人に向けて書かれた読解の参考書。
実際に難関大学の問題を扱い
・解き方
・読み方
のプロセスを学んでいきます。
かなり高度な内容になっているので、「対比」「例示」といった基本的な読み方はマスターしていないと取り組むのが難しいでしょう。
1週目ですべてを理解することは難しいので3回繰り返して理解していきましょう。
3つ目の参考書は「入試現代文へのアクセス発展編」です。こちらは先ほど紹介した基本編の発展版。
基本編が中堅私大レベルだったのに対して、発展編は難関私大向けです。
現代文は参考書によってさまざまな読み方がありますが、こちらの参考書ではオーソドックスな解説をしてくれます。
そのため「現代文読解力の開発講座」で学んだ
・読み方
・解き方
を「入試現代文へのアクセス発展編」で練習するつもりで取り組みましょう。
偏差値70以上の人は既に十分すぎるほど力があるので、基礎をかためるような勉強をする必要はありません。
アウトプット系の参考書を中心に、現代文を得点源として固めていく勉強をします。以下で紹介する参考書をやり終えたら、現代文に関しては心配いらないでしょう。
偏差値70以上の人におすすめ参考書を紹介します。
1つ目の参考書は「現代文と格闘する」です。
「現代文と格闘する」は3つの章から構成されており、
・1章ではキーワードに対する理解
・2章では独自の読解法
・3章では演習
となっています。
内容は高度でMARCHレベルの問題が解ける状態でないと学習効率は低くなるでしょう。
力のある人でも一度では理解できないと思いますので3周は繰り返すようにしましょう。
2つ目の参考書は「GMARCH&関関同立の現代文」です。この参考書には有名私大の過去問が詳しい解説付きで掲載されています。
それぞれの大学の傾向や対策法についても解説があり、読解法を学んだ後に取り組みたい参考書です。
3つ目の参考書は「立教大学 赤本」です。力のついた受験生が最後の仕上げに取り組むのが過去問。
逆に力のついていない人が過去問を解いてもあまり身になりません。そのため受験生は参考書を勉強し、過去問を取り組むレベルに早く行けるよう頑張るのです。
ですが偏差値70以上の人はすでに過去問をやるだけの力があります。
「立教大学 赤本」を解き、間違ったところをなぜ間違えたのか分析するということを繰り返していきましょう。
「古文を勉強する時間がない」
「古文は苦手」
そういう人も多いと思います。では立教大学で現代文のみで受験できる学部はあるのでしょうか。
結論を言うと共通テスト利用入試であれば現代文のみで受験できる学部はあります。
それは
・経営学部
・コミュニティ福祉学部
・現代心理の心理学科(3科目型)
です。
どうしても現代文のみで受験したいという人は考えてみてください。
ここまで立教大学の現代語について詳しく解説してきました。現代文はしっかりと勉強すれば安定して得点できる科目です。
立教大学に合格したいという強い気持ちをもって走り抜けましょう。