受験情報
2021.07.10
目次
立教大学では、自由選抜入試による選考を設けています。
ペーパー試験を受けずとも早期の段階で合格が決まる一方、型にはまらない立教大学独自の選考基準を設けていることから、対策が難しいとされてきました。
今回は、立教大学の自由選抜入試について解説します。
合格者の共通点にも触れるため、ぜひ参考にしてみましょう。
立教大学の自由選抜入試は、他大学における「総合型選抜」と同じ位置づけにあります。
旧名称である「AO入試」で理解している人も多いでしょう。
まずは立教大学の自由選抜入試について概要を解説します。
立教大学の自由選抜入試は、志望する学部に関連した高い能力を持っているか、あるいは学業以外の諸活動の分野に秀でた個性を持つ人を合格させる選抜手法です。
学部ごとに異なる教育目標を理解し、そこで学びたいという熱意のある学生の受け入れを目的としており、ペーパー試験では測れない考え方を評価しています。
出願資格も学部ごとに異なるため、事前にチェックしておくとよいでしょう。
原則としてペーパー試験は課されませんが、志望理由書・内申書など事前提出書類が多いこと、選考は面接・小論文・プレゼンテーション・グループワーク・グループディスカッション・自由研究発表などさまざまな形式で実施されます。
立教大学の自由選抜入試は、出願資格ごとに下記の種類に分けられています。
1.スポーツ活動における優秀な実績
2.文化・芸術活動(音楽・放送・演劇・美術・文学・書道・弁論など)における優秀な成績
3.外国語運用能力・外国語資格
4.国際バカロレア資格
5.海外における異文化体験を持つ者
6.課外活動の分野における指導的役割・めざましい実績
7.ボランティア活動・郊外活動での指導的役割・めざましい実績
8.専攻分野の学業に役立つと思われる優れた実績
9.専攻分野に関連する将来構想や具体的なプランを有する者
10.専攻分野に関する学科・関連科目を一定以上修得している者
11.学部入学時から大学院進学を目指す者
12.その他の実績
場合によっては語学資格・検定試験のスコア提出が必須となる場合もあります。
自由選抜入試は複数学部・学科・専修の併願はできません。
既卒者も出願できるため、浪人生・社会人も対象です。
立教大学の自由選抜入試で求められる人材は、前述の通り「志望する学部に関連した高い能力を持っているか、あるいは学業以外の諸活動の分野に秀でた個性を持つ人」です。
志望学部で学びたいという高い熱意を持っていること、その熱意に応じた行動をしてきていることが求められるでしょう。
学部ごとに掲げているアドミッション・ポリシーに合っているかも、重要な判断基準となります。
下記では、立教大学の自由選抜入試に合格する方法を紹介します。
大学側が何を規定して自由選抜入試制度を設けているか知り、対策していきましょう。
アカデミック・ポリシーとは、「入学者受け入れの方針」のことです。
自校の特色・校風・教育理念に基づき、どのような学生像を求めているかまとめたものと考えてよいでしょう。
共通テスト利用入試や一般入試(全学部入試)のように基礎学力重視で選考しない自由選抜入試では、当然このアカデミック・ポリシーに合致した受験生かどうかがチェックされます。
著しく秀でた成績を残していても、アカデミック・ポリシーに反する学生であれば合格させることはないでしょう。
そのため、事前にアカデミック・ポリシーに目を通し、自分の理想・希望・将来像と合う学部を選定することが大切なのです。
自由選抜入試は、「一芸に秀でる人を合格させる入試」という側面もあります。
スポーツ大会で全国やインターハイに進んで勝ち残った、音楽コンクールで最優秀賞を受賞したなど、客観性のある確実な実績がある人はアピールしやすくなります。
また、年に200を超えるボランティア参加実績があり地元企業とも積極的に連携している人や、化学分野に興味があり自宅に専用スペースを設けて日夜自分なりの研究をしている人など、オリジナリティのあるアピールも歓迎されます。
反対に、スポーツを頑張っていても大会の出場履歴がなく、主観的なアピールになってしまう場合は客観的な評価がしづらくなります。
誰にでも分かる実績があるか、自分の経歴を見直してみましょう。
自由選抜入試の選考を担う担当者の多くは、「立教大学に入学して何を学びたいのか?」という疑問を投げかけてきます。
なぜ他の大学ではなく立教大学なのか、立教大学でしか学べないことは何か、調べておくとよいでしょう。
そして立教大学で学んだことを活かし将来どんなことに役立てたいのかまで、一貫した将来像を持っておくことが大切です。
就きたい職業・自分なりの生き方・稼ぎたい金額など、内容は何でも構いません。
将来像をしっかり面接の場で語れるよう事前に対策しておけば、同時に入学への熱意もアピールできます。
最後に、立教大学の自由選抜入試に合格する人の共通点を紹介します。
どんな人が評価されやすいか知り、前項目と合わせて参考にしてみましょう。
自由選抜入試で通用するような実績を持つには、コツコツ努力することが必要です。
スポーツ分野にしても芸術分野にしても、実績を出せるレベルになるまでは長い年月がかかるでしょう。
ボランティアや研究も、コツコツ継続して努力することが大切です。
どの分野でも一朝一夕に身につくスキルはないと考え、早い段階から行動に移しておきましょう。
なぜその分野に興味を持ったのか、どんなポイントが楽しくて継続できているのか、自分のバックグラウンドを語ることができれば説得力を持たせられます。
素直で実直な性格が伝わる人は、面接時の印象がよくなります。
高い実績を持っていてもワンパンプレーに走りやすく人の話に耳を貸さない場合、「扱いづらい人材」とみなされてしまうでしょう。
反対に、周りの意見に耳を貸しながら自分にとって価値がある情報を取捨選択し、活動に活かしていける素直さがあれば伸び幅も大きくなります。
大学側は、「せっかく立教大学に入学するのであれば大いに学び、大いに活躍してほしい」と思っています。
過去の実績だけでなく今後の伸び幅も評価の対象となるため、覚えておきましょう。
立教大学は、他大学における「総合型選抜」と同等である「自由選抜入試」を設けています。
「志望する学部に関連した高い能力を持っているか、あるいは学業以外の諸活動の分野に秀でた個性を持つ人」を選考するための制度であると理解し、過去の実績・入学への熱意・自分が抱く将来像などを確実にアピールしていきましょう。
また、自由選抜入試に合格するには長年コツコツ積み上げてきた努力が必要です。
早期の段階でアカデミック・ポリシーに目を通し志願先を決めるなど、対策していきましょう。