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2021.08.01

立教大学で英検が使える学部とは?何級が必要かも解説

目次

現在、来年の大学受験に向けて頑張っている皆さんにとって、大学入試に関する情報は、大変気になるところです。特に、最近は、大学入試の方式も、一般入試や推薦入試といった従来からあった方式の他にも、総合型入試など、様々な従来にはなかった方式の入試が行われるようになりました。

その中でも、立教大学の入試には、英検のスコアを使って受験できる学部があり注目されています。この記事では、立教大学で、英検を使って受験できる学部や必要なスコアの基準、英検を使って受験する場合の注意点などについて解説していきます。

立教大学の外国語は英検などの外部試験のみって本当?

立教大学では、2021年の入試より、文学部を除いて、英語の独自入試が廃止されました。その代わりに、英検やTOEFLなどの民間の団体が実施している外部試験のスコアもしくは、大学入学共通テストの英語の成績を提出してもらい、両方提出された場合は、どちらか成績の良かった方の点数で判断します。

使える外部試験について

2021年度の立教大学の入試で利用できた民間団体の実施している外部試験は、

・ケンブリッジ英語検定 ・実用英語技能検定(英検®) ・GTEC ・IELTS ・TEAP ・TEAP CBT ・TOEFL iBT

の7つです。このうち、GTECはCBTタイプと検定版のみでアセスメント版は不可、IELTSは、アカデミックモジュールのみでジェネラル・トレーニング・モジュールは不可ですので注意しましょう。
ケンブリッジ英語検定と英検はスコアのみ、IELTSは「オーバーオール・バンド・スコア」欄のスコア、TOEFL iBTは「Test Date Scores」のスコアがそれぞれ判定に使用されます。
これらの外部試験の結果を大学入学共通テストの点数に換算して判断することになります。ちなみに、2021年の入試では、英検準1級合格者ですと、大学入学共通テストの満点である200点に、英検2級合格者ですと、大学入学共通テストの170点より下に換算されています。つまり、立教大学の入試で英検の成績を利用するのであれば、英検準2級以上を取得しておいた方が良いでしょう。

立教大学の入試を徹底解説!入試方式や学部ごとの入試科目もご紹介

立教大学での英検の活用法とは?

立教大学の文学部以外の受験を考えている場合、せっかく入試で英検の結果を活用できるのですから、そのことを最大限に活かしたいものです。この項では、そのための立教大学の一般入試での英検の活用法を紹介します。英検を最大限活用すれば、立教大学の一般入試でかなり有利にすることができます。参考にして入試を有利にしましょう。

出願資格

立教大学の英検のスコアを利用した入試では、英語の外部試験を利用した入試を行なっていない文学部を除いて、すべての学部で英検のスコアに出願資格の制限はありません。つまり、スコアが幾つであっても英検のスコアを利用できます。しかし、使える外部試験についての項で記したように、英検のスコアが大学入学共通テストの満点である200点に換算されるのは、英検準1級以上であり、英検2級になると、170点より下に換算されてしまうので、注意しましょう。

高スコアの英検の利用

英検は、一年に何回もの受験機会があります。何回受験しても、受験した結果全て(ただし、出願の年度から2年前までのスコアに限ります)を提出できますので、可能な限り受験しておくことが望ましいです。そうすることによって、スコアの良い時の点数が入試の結果に考慮されますし、万が一、大学入学共通テストの英語の日に体調不良などで思うように点数が取れなくても、英検のスコアで判定してもらうことができます。
ただし、すでに英検2級に合格している人が英検準1級にチャレンジしようとする場合、準1級の1次試験で不合格だと、英語4技能(読む、聞く、話す、書く)のうち、「話す」のスコアが0点になってしまって、2級の合格スコアより低くなってしまう場合があります。そうなると、立教大学の場合、英語4技能分のスコアで判断されるので、3技能分のスコアが4技能分と判断されることになり、不利になってしまうので注意しましょう。

配点

立教大学の場合、学部ごとに科目の配点が異なります。「英検で高いスコアをとって入試に活かしたい」ということであれば、英語の配点が低い社会学部や経済学部、現代心理学部などは受験を避けて、それ以外の学部を受験するという選択をするのも一つの手です。社会学部や経済学部、現代心理学部などが英語の配点が150点なのに対して、それ以外の学部では、英語の配点が200点と50点もの差があります。この50点の差はかなり大きいです。

立教大学のAO入試(自由選抜入試)を徹底紹介!特徴や流れも解説

立教大学での英検等の外部試験のスコア換算とは?

それでは立教大学の入試における、英語の外部試験のスコア換算とはどのように行われるのでしょうか?武田塾のホームページ 【2021】立教大学は英語外部利用がカギを握る?!入試変更点と穴場学部まとめ【完全版】やはてなブログ「知の泉」【立教大学英検スコア換算】何点に換算?立教大学入試の英語外部民間試験~2021/5/18立教大学公表の解説動画より~の換算表などを参考にして解説します。

英検

立教大学の2021年度の入試の場合、いわゆる従来型の英検のスコアの大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが2300点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが2265点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが2195点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

従来型英検2級の最低合格ラインが1980ですので、従来型英検2級にギリギリ合格した感じですと、大学入学共通テストの英語の点数170点より下に換算されてしまうことになりますので、英検のスコアで受験するのは少し厳しいかもしれません。従来型英検準1級ですと最低合格ラインが2304で大学入学共通テストの英語の点数200点満点に換算されますので、英検のスコアを利用するのであれば、少なくとも従来型の英検準1級は取得しておいた方が良いと考えられます。ただし、英検準1級を受験して1次試験で不合格であった場合は、英語4技能のうち、「話す」が0点扱いになってしまうので、その場合は英検のスコアで受験すること自体を諦めて大学入学共通テストの英語の点数で受験するか、英検2級のスコアで受験するのが良いでしょう。

ケンブリッジ英検

立教大学の2021年度の入試のケンブリッジ英検の点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが160点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが158点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが154点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

ケンブリッジ英検の場合、英検2級に当たるのが「B1 Preliminary」、英検準1級に当たるのが「B2 Fast」、英検1級に当たるのが「C1 Advanced」、さらに上級レベルが「C2 Proficiency」ということになり、ケンブリッジ英語検定スケールでそれぞれ、「B1 Preliminary」が102-170点、「B2 Fast」が122-190点、「C1 Advanced」が142-210点、「C2 Proficiency」が162-230点ということになっています。換算表から考えて、少なくとも「B2 Fast」(ギリギリではなく、あともう少しで「C1 Advanced」というレベル)はあった方が良いと考えられます。(参考URL https://www.zkai.co.jp/assess/cambridge/page2.html)

4技能版GTEC

立教大学の2021年度の入試のGTECの点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが1190点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが1167点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが1121点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

GTECは1400点満点で、B1レベル960-1189点が海外の高校の授業についていけるレベル、B2レベル1190-1349点が海外の大学の授業についていけるレベル、C1レベル1350-1400点が、自分の専門外の事柄も理解できて発言できるレベルとされています。換算表から考えると、B2レベルはあった方が良いと思われます。(参考https://www.benesse.co.jp/gtec/select.html)

IELTS アカデミック モジュール

立教大学の2021年度の入試のIELTS アカデミック モジュールの点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが5.5点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが5.0点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが4.5点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

IELTS アカデミック モジュールは、英語4技能のスコアの平均が個人のオーバーオール(IELTS アカデミック モジュールのスコア)とされていて、バンドスコアが1.0-9.0まで0.5点刻みに分かれています。このうち、4.0は乏しい、5.0は平均、6.0は良好、7.0は優秀、8.0はかなり優秀、9.0は熟練者となっています。換算表から考えると、5.5以上あった方が良いと考えられます。(参考https://www.path-to-success.net/what-is-a-good-ielts-score)

TEAP

立教大学の2021年度の入試のTEAPの点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが309点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが301点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが284点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

TEAPの場合、だいたい375点以上が英検1級、225-374点が英検準1級、135-308点が英検2級に相当します。換算表からすると、301点以上のスコアはあった方が良いと考えられます。(参考 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2019/01/15/1402610_1.pdf)

TEAP CBT

立教大学の2021年度の入試のTEAP CBTの点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが600点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが582点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが546点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

TEAP CBTの場合、だいたい600点以上が英検1級、420-795点が英検準1級、235-595点が英検2級に相当します。換算表からすると、582点以上のスコアはあった方が良いと考えられます。(参考 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2019/01/15/1402610_1.pdf)

TEAP iBT

立教大学の2021年度の入試のTEAP iBTの点数の大学入学共通テストの英語への換算は、次のようになっています。
・ スコアが72点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点とします(つまり満点と換算します)。 ・ スコアが69点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点とします。 ・ スコアが63点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点とします。

・ ・ TEAP iBTの場合、だいたい72点以上が英検1級、42-94点が英検準1級に相当します。換算表からすると、72点以上のスコアはあった方が良いと考えられます。(参考 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2019/01/15/1402610_1.pdf)

【立教大学の共通テスト利用】ボーダーや英検の活用についても解説

立教大学入試で英検は何級が必要か?

前項で記述したように、立教大学の2021年度の入試の場合、スコアが2300点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち200点(つまり満点と換算します)、スコアが2265点以上の場合は、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち190点としています。英検準1級の合格最低ラインが2304点であることを考えると、英検準1級は持っていたほうが良いと考えられます。
英検2級の場合、合格最低ラインが1980点ですので、あともう少しで英検準1級というスコアであれば、利用を考えても良いですが、ギリギリで合格した場合、大学入学共通テストの英語の点数が200点満点のうち170点以下に換算されてしまいますので、利用しない選択肢を考えたほうが良いでしょう。

立教大学の合格最低点(ボーダー)を学部ごとに紹介!何割で合格できるのかも解説

立教大学入試で英検を利用する際の注意点

立教大学の入試で英検のスコアを利用する場合、スコアの有効期限など気を付けなければならない注意点がいくつかあります。この項では、英検のスコアを利用するときに気を付けたい注意点をまとめてみました。

英検の結果には有効期限がある

立教大学の入試で英検の結果を利用しようと考えている場合、気を付けたいのがスコアの有効期限です。2021年の入試の場合、有効な結果は2年前の結果までとされています。つまり、2021年度であれば、2019年1月7日、2022年であれば2020年1月の結果が利用できる最も古い結果となります。有効期限以前の結果は無効ですので、注意しましょう。

持っている英検が何級かによってかえって不利になってしまうことがある

もう一つ立教大学の入試に英検の結果を利用しようと考えている場合、気を付けたいのが持っている英検が何級かによって、かえって不利になってしまうケースがあるということです。
すでに述べているように、英検のスコアは、大学入学共テストの結果に換算されます。英検準1級以上を持っている場合や英検2級でも、あともう少しで英検準1級というスコアであれば問題ないのですが、英検2級にギリギリで合格したような場合ですと、大学入学共通テストの結果で170点以下に換算されてしまいます。
もちろん、提出された外部試験の結果と大学入学共通テストの結果の中から最も良い結果のものを選んでもらえるのですが、試験の当日に普段の力が発揮できるとは限らないので、せっかく英検の結果を利用するのであれば、英検の結果で有利にしたいものです。

まとめ

ここまで立教大学の入試で英検の結果を利用しようとする場合の基準や注意点などについて述べてきました。立教大学では、2021年度の入試より文学部以外の学部で、大学独自の英語の試験が廃止されて、英検など外部試験のスコアか大学入学共通テストの結果のうち、点数の良かったほうの結果を利用する方式になっています。英検の結果を上手に利用して合格を勝ち取りましょう。

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